んなるの?」
Y「ええ、谷崎さんに送ってやろうと思って」
○賢こいので何か云ってだまったとき 美しさがある
○美しきインテレクチュアル婦人という心持
[#ここから1字下げ]
〔欄外に〕
二十四歳 水色のクレプ・ドシンのショールが似合うたち。桃色ろの半襟 色白、
[#ここで字下げ終わり]
四つの子供 楠生
○七つになる姉 やっと覚えた片仮名で クソオ とかく 呼ぶのもクソオさん
○頬っぺた高くふくれて居るが手など細く弱々し。
○坊や たべるの たべゆの
○カキクケコ云えず かあちゃんをターチャん
○いもの煮えたの御存じない いものとぐちゃぐちゃいい、ジョジョンジナイ ジョジョンジナイと云う。
○おへそを デンデン
○ありがとう あなとうとーのみこと(勅語奉答の覚えた)
○エプロンに お月と兎ついて居 眼玉が碧い貝ボタン、その眼玉とるぞ とYいう、片手でお月さんをかくし、片手で兎の目玉かくし。あとになってもその手をはなさず
「もうとりません」
と云われてやっと離す。そのように覚えのよい、小心な、根気よいところあって、哀れ。
○四つの子供がよく大人の言葉と
前へ
次へ
全25ページ中18ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング