工場クラブの文盲撲滅学校でやっと二年前に字を書くことを覚えた四十五歳の織物女工が、代表に選ばれてピオニェールの野営見学に出かけ、その報告を工場新聞に書くほど、飛躍的に一般婦人勤労者の文化水準は高まったのだ。が、過去の枷あとは、そう急に消えない。革命後九年目の一九二六年にとられた統計で見ると、ソヴェト同盟の女の文盲率はまだ男より高い。

[#ここから横組みの表]
 都会における読書きの出来る男女の比率
   ┌─────┬──┬──┐
   │  年齢  │ 男 │ 女 │
   ├─────┼──┼──┤
   │10……14歳│86.0│83.5│
   │15……19歳│88.5│83.3│
   │20……24歳│92.2│81.4│
   │35……39歳│86.9│63.1│
   │55……59歳│71.5│39.7│
   │70……74歳│52.9│24.7│
   └─────┴──┴──┘

 農村において読書きの出来る男女の比率
   ┌─────┬──┬──┐
   │  年齢  │ 男 │ 女 │
   ├─────┼──┼──┤
   │10……14歳│
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