た。
          ――――
 政府――すなわち昔坊主達が君主政治をあやつっていたように、今日国家をあやつっている銀行家、代議士からなる貴族階級が、今やあらゆる学派の哲学者 あらゆる時代の権力者のひそみにならって、新しい言葉、古き思想で、善良なフランス国民を瞞着することの必要を感じている。

p.66「ははあ光栄か。情けない代物でね、買うときは高いが 保ちがわるくってね、
 光栄なんて、偉大な人達のエゴイスムのことじゃないだろうか。丁度幸福というのが、馬鹿な奴らのそれであるように。

 カルヴィン派 フランスにおける宗教改革の歴史[#この行はゴシック体]
p.67 十六世紀のアンリ四世とパリの同業組合

p.68 異教の擡頭につれて、パリでは警吏が町角の聖母像におじぎを強要した。ふみ絵の元祖?
一五六〇年頃

p.72 新教と「家庭」。市民生活の単位として。勝手にされぬ砦として。
 これは極めて大きいテーマである。イギリスにおいて、ミルトンの一夫一婦 純潔な家庭を称揚したパラダイス ロスト
フランスの人々も家庭というものの幸福のために坊主の追放を考えた。p.72のルカシュスの言葉
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