由となっている。

p.420 外面を美くせよ 生活の裏面をかくして、一ヵ所非常に華々しいところを出して見せよ、
[#ここから2字下げ]
 これは何か肯けるところがある 現代のフランス人にも。
 フランス文学が 社会の相剋と勝負するというところに伝統をもっているということも。しかし 更にその原因となった歴史的な条件はバルザックもツワイクも明かにつかんではいない。
[#ここで字下げ終わり]

p.421 第二巻 カルロス エレラ僧
「儂は神を信ずる、が一層我が教団を信ずる。そうしてわが教団は地上権を信ずるのみじゃ。地上権を極めて強力ならしめんため、我が教団は使徒相伝ローマ教会――即ち人民を服従の中に保つところの諸々の感情の総体――というものを支持するのじゃ。」

 「あら皮」より エミールの言[#この行はゴシック体]
p.52「僕には まるで汽車の線路のように坦々たるわれらが文明という奴の青白き生活が胸のむかつくほど堪らないんだ!」

p.48 丁度予算が その地を変えフォーブール・サン・ジェルマンからショセ・ダンタンへ移ったように、権力もまたテュルリー宮から新聞記者の手へと移ってしまっ
前へ 次へ
全8ページ中6ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング