ったのが前田河広一郎、彼の代作者里村欣三・葉山嘉樹・岩藤雪夫等及び今度脱退した黒島伝次・平林たい・小堀甚二等だ。
「国際局は戦争の危険に対してソヴェト同盟を××というスローガンの下に、すべての××的読者を糾合する大きな仕事を行った。国際局が、ソヴェト共和国に対する戦争勃発の際文学者は如何なる態度をとるべきかについて、世界の著名な作家の間から集めた意見は、曾てイズエスチャ紙上に掲載されたところである。
 外国支部の指導において国際局は、プロレタリア作家乃至その団体の右傾的偏向に対しても、左傾的偏向に対してもいわゆる二つの戦線において決死的な闘争を行った。この事は独逸支部のような威力ある支部の仕事においてすら、多くの過誤から免れしめることが出来た。」
 これらの成功的な経験を列挙すると共にベーラ・イレッシは、それにも増して国際局の仕事の上に示された欠陥を鋭く批判した。
 ――「欠陥の基本的なものは組織的活動の微弱なこと、連絡がプロレタリア作家乃至革命的作家団体間に強く行われないで、むしろ各個人間に行われて来たことである。国際局の機関雑誌『外国文学時報』も亦大きな欠点をもっている。これは直に
前へ 次へ
全9ページ中4ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング