などと結ぶが善し。
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島崎土夫主《しまざきつちおぬし》の軍人《いくさびと》の中にあるに
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妹が手にかはる甲《よろい》の袖《そで》まくら寝られぬ耳に聞くや夜嵐《よあらし》
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上三句重く下二句軽く、瓢《ひさご》を倒《さかしま》にしたるの感あり。ことに第四句力弱し。
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狛君《こまぎみ》の別墅《べっしょ》二楽亭
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広き水真砂のつらに見る庭のながめを曳《ひき》て山も連なる
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前の歌と同じ調子、同じ非難なり。[#地付き]〔『日本』明治三十二年四月二十二日〕
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酔人の水にうちいるる石つぶてかひなきわざに臂《ひじ》を張る哉
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これも上三句重く下二句軽し。曙覧の歌は多くこの頭重脚軽《とうじゅうきゃくけい》の病あり。
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宰相君《さいしょうのきみ》よりたけを賜はらせけるに
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秋の香をひろげたてつる松のかさいただきまつるもろ手ささげて
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これも前の歌と同
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