と、ポッポッ! ポッポッ! 蒸汽船のような音がする。
 あゝ尾の道の海! 私は海近いような錯覚をおこして、子供のように丘をかけ降りた。
 そこは交番の横の工場のモーターが唸っているきりで、がらんとした広っぱ。
 三宿の停留場に、しばし私は電車に乗る人のように立っていたが、お腹がすいて、めがまいそうだった。
「貴女! 随分さっきから立っていらっしゃいますが、何か御心配ごとでもあるのではありませんか。」
 今さきから、じろじろ私を見ていた、二人の老婆が馴々しく近よると私の身体を四つの瞳で洗うように見た。
 笑いながら涙をふりほどいている私を連れて、この親切なお婆さんは、ゆるゆる歩きだすと、信仰の強さについて、足の曲った人が歩けるようになったとか、悩みある人が、神の子として、元気に生活に楽しさを感じるようになったとか、天理教の話をしてくれた。

 川添いのその天理教の本部は、いかにも涼しそうに庭に水が打ってあって、紅葉の青葉が、塀の外にふきこぼれていた。
 二人の婆さんは神前に額ずくと、やがて両手を拡げて、異様な踊りを始めだした。

「お国はどちらでいらっしゃいますか?」
 白い着物をきた中
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