て松田さんの部屋へ遊びに行く。
松田さんは、新聞紙をひろげて、ゴソゴソさせながら、お正月の餅をそろえて笊へ入れていた。
あんなにも、なごやかにくずれていた気持ちが、又前よりもさらに凄くキリヽッと弓をはって、私はそっと部屋へ帰った。
「寿司屋もつまらないし……」
外は嵐。
キュウピーよ、早く鳩ポッポだ。
吹き荒さめ、吹き荒さめ、嵐よ吹雪よ。
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――何だかあんまり長くなりましたので、これで一寸ひとやすみしましょう。気分が新らしくなりましたら、又続けます。長谷川氏及び愛読者諸氏の好意を謝します。筆者――
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裸になって
四月×日
今日はメリヤス屋の安さんの案内で、親分のところへ酒を入れる。
道玄坂の漬物屋の露路口に、土木請負の看板をくゞって、奇麗ではないが、ふきこんだ格子を開けると、いつも昼間場所割りをしてくれるお爺さんが、火鉢のそばで茶をすゝっていた。
「今晩から夜店をしなさるって、昼も夜も出しゃあ、今に銀行が建ちましょうよ。」
お爺さんは人のいゝ高笑いをして、私の持って行った一升の酒を受取った。
誰も知人のない東京だ。
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