ン坊と、峰丹波。
両雄――。
足をとめて、キッと顔を見合わせた丹波の横を、萩乃はすり抜けるように、源三郎へかけ寄って、
「マア、やっと……江戸を出てから今まで、ほんとうに気が気ではございませんでした。でも、丹波と和睦《わぼく》をされたとのこと、これからは道場も平穏、こんなうれしいことはございません」
源三郎に口をきかれて、この狂言が割れてはたまらぬと、丹波は急いで、
「アいや、種々お話申しあげ、またおわびすべきところは、いかようにもおわび申しあげんと、かくはおあとを追ってまいりたるしだい――」
と懸命に目くばせするのを、源三郎ははやくもその意をくみとって、
「イヤ、こういうことであろうと存じ、お待ちかたがた、ゆっくりまいった。旅は多勢のほうがにぎやかでよろしい。それでは、ごいっしょに、ブラリブラリとまいるとしようか」
表面はうちとけても、内心は、すきがありしだいやにわに斬《き》りつけもしかねまじい気組み。
それは丹波も同じことで、白刃をつつんだ笑顔のうちに談笑しながら、一行七人。
栗橋《くりはし》、中田、古河……。
古河は、土井|大炊頭《おおいのかみ》、八万石、江戸より
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