れてきなすった店子の御浪人――そう思うに相違ござんせんぜ」
「たわむれにも、無礼なことを言うやつじゃ。じゃが、まア、よいよい。旅は気散《きさん》じじゃでのう」
一本道の日光街道。
足弱を連れて、道ははかどりはしないが、ひと晩とまった翌日は、粕壁から一里で二つや、杉戸《すぎと》。
あれからかけまして、幸手《さって》の堤。
と、はるかむこうに、アレ! 豆のように小さな四人の人影が……。
七
「アッ! 源三郎様だ!」
と、遠くへ小手《こて》をかざして与吉がさけぶと、それと聞いて萩乃は、今までおくれがちだった脚が、にわかにはやまって……。
源三郎とすっかり仲なおりができて、彼に頼まれて萩乃を送ってゆくという口前《くちまえ》で、連れだして来たのだから、峰丹波も与吉も、いま狂気のように急ぎだした萩乃を、引きとめることはできません。
小走りに歩を早める萩乃に、引っぱられるように、しょうことなしに丹波と与吉は、だんだん源三郎の一行に近づいてゆく。
幸手《さって》の堤の木立ちのかげに立ちどまって、じっと振りかえりながら待っていた源三郎。
とうとう顔を会わせた伊賀の暴れ
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