いて、チョビ安の両親をたずねるとあらば、これよりただちに、いまわれわれの手において集めつつある工匠《たくみ》の一人として、日光へお出むきくださる……承知いたした。チョビ安どのの父母は、拙者が主となってかならずともに発見するでござろう」
泰軒がそばから、
「それでは作阿弥殿、チョビ安のために、日光御出馬を決心なされたのか。ゆくもゆかぬも御辺の心まかせじゃ。この泰軒は、何ごとも言うべき筋合いではござらぬ」
これでチョビ安|兄《にい》ちゃんの両親が知れれば、お美夜ちゃんも、こんなうれしいことはない――といって、そのために、このたった一人のお爺ちゃんに別れるのは、死ぬよりつらいし……。
と泣き笑いのお美夜ちゃん、小さな手で、作爺さんの膝をゆすぶって、
「お爺ちゃん、チョビ安さんのためなら、あたし、どんなさびしい思いもがまんするわ。ね、日光へお馬を彫りに、行ってちょうだいね」
と、泣きくずれます。
チョビ安たるもの、だまっていられない。
「おウ作爺さん、それはおめえ、とんだ心得ちげえだぜ。そんなにまで、おいらのことを思ってくれるのはありがてえが、いまおめえがいなくなったら、お美夜ちゃん
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