」に傍点]に着て、キリッとしりばしょりをしている……小意気な、ちょいとした男前。
三
ひさしぶりに、鼓《つづみ》の与吉。
彼は。
同じような茶壺がいくつも出てきて、与吉、とほうにくれてしまったんです。
そのうえ、丹下の殿様も、酷《むげ》えことをしたもので、あの伊賀の暴れん坊といっしょに、渋江の寮の焼け跡で穴埋めにされてしまった。
あのあとから、泰軒坊主とトンガリ長屋の連中がおしかけて、掘り返したそうだが、出てきたのは、水、水――水だけだったと聞いたが……それはそうと、若き主君を失った源三郎づきの伊賀侍たちは玄心斎、谷大八をはじめ、一同まだ妻恋坂の司馬の道場にがんばっている。あの若者にかぎって、奸計におちいるようなおひとではない。かならずや近いうちに、どこからかブラリと現われるに相違ない。相変わらず蒼白い顔に、不得要領の笑みを浮かべて、ふらっと懐手をしたまんま。
そう信じて、みんな今か今かと、源三郎の帰りを待ちかまえている。同じ屋敷内の峰丹波一味と、いまだに睨み合いをつづけたなりで。
本物の壺がどこにあるかわからないから、どっちについていいか見当のつかない
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