の骨が牛の骨と、すっかりこんぐらがっているんだってのに。あのおしんてえ女も、どうかしてらあな。おかげでおめえにゃ泣かれる。こんな馬鹿を見たことはねえや」
「それもこれも、みんなお前さんのふだんの心がけがよくないからだよ」お駒ちゃんは、おいおい機嫌がよくなってきたが、それでも、最後に、ちょっとまじめな顔をして、きいた。
「じゃあ何だね、お前さんには女房はないとおいいだね。約束どおりに、あたしといっしょになれるんだねえ」
「そうとも。いつもいっているように、おせい様から取れるものだけとって振り落としてしまえば、あとは、おれとおめえと、な、それをたのしみに、おれもこうやって、あの皺《しわ》づらの御機嫌うかがいに、拝領町屋へお百度をふんでいるんじゃあねえか。ちったあこっちの気も察しろい」
磯五が、お駒ちゃんの肩に手をまわすと、それは、魔術のように作用するようにみえた。お駒ちゃんは、すぐにっこりして、磯五の顔に頬ずりしてきた。磯五は、ちらと顔をしかめた。
「さ、そうわかったら、あっちへ行って、早く着がえをしてくれ。磯五の妹という役をわすれねえで、堅気な服装《なり》をしてくるのだ。おせい様は、も
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