の関係が気になって、磯五が京阪《かみがた》で何をしたのか、早く聞きたくてならなかった。磯五は、何もいわないのだ。しかし、この龍造寺主計という人の出現で、じぶんと磯五と若松屋惣七さまとのうずまきが、いっそうこんがらかってきそうなことは、考えられるのだ。
 龍造寺主計は、自分のさがしている男は、公儀のおもてはそうでなくても、神仏の眼からは人殺しであるといった。きっとまた、ひたむきの女のこころとからだをもてあそんで、何か悪いことをしたのであろう。お高は、それにきまっていると思った。
 若松屋惣七ほど、磯五の性格をつかんでいるわけではないが、あの人がよくないことをすれば、それは必ず異性に対してであると、じぶんの経験や、その後の磯五に関する見聞によって、お高は、信じ切っているのである。はじめから男を相手どって、それを敵にまわすような、さわやかな人物ではないのだ。
 それが、いま磯五は、龍造寺主計というはっきりした敵を、この江戸に持つことになったのだ。お高は、とんぼとして助けられたきょうの磯五が、何だかみじめに思われてきた。今のように、男対男として、ほかの男のまえに立つと、ずうずうしいうちにも、ぽ
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