める花、あの件はどうなった? やはり刺客の業か」
ずけずけと持ち出してくる。邦之助はまごついた。
「さように存ぜられまする。これにつきましては手前方出入りの下賤の者に申し付けまして、着々探索の歩を進めておりまするが、何を申しますにも、その植物なるものが――」
「うむ。その探索方に当たりおる者は何と申す?」
「は、いえ、お耳に入れる名もない下素《げす》な者にござります」
「たわけめ! 名のない者があるか」
「恐れ入りましてございます。いろは屋文次と申しまして、御用の走り使いを勤むる町人にござりまする」
「いろは屋文次! 侠気《おとこぎ》めいた殊勝な名じゃ。さだめてやりおることであろう。そちから厚くねぎらって取らせい」
「はっ。ありがたきしあわせに存じまする」
「うむ。で、下手人と申すか、つまりその、花を使う者だな。これという見込みでもついたか」
「それがでござります。まことに申しわけございませぬがその毒草」
「毒草?」
「は。毒草ということだけは判明致しましたが、それ以外はいっさい――」
「いまだもって密雲の底に包まれておるという仕儀か」
「おことばのとおりにございます」
「自慢にもな
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