ぶ限り監視の役をつとめている。
船の甲板では七兵衛入道が、やがて総員上陸すべき人員の点検と、陸揚げすべき資材の整理に大童《おおわらわ》となっている。
七兵衛のその後のいでたちを見ると、いったん入道した形を決して変えない。あれ以来、絶えず船中で、頭へ剃刀《かみそり》を絶やさないと見えて、入道ぶりがもはや堂に入っているところへ、潮風で磨きがかかって、地頭そのものがいっそう自然の形に見えるようになりつつあります。
その着物も、またそれに応じて、日本木綿を縫い直して筒袖にし、それに駒井形のだんぶくろをつけて、船員としても板についた形になっている。
かくて、全員総上陸の点検の上、物資は物資でこれを大別して、船に残すべきものと、陸上に持って上せるべきものとし、とりあえず衣食住を保証すべき物資と、その用具の取揃えにかかりながら、七兵衛が言いました、
「まず第一が水ですね、水の手がなければ人が住めない、井戸を掘るとか、水口を取るとか、鶴嘴《つるはし》と、鍬《くわ》と、鎌と、鉈《なた》、鋸《のこぎり》――そういったような得物を、ここへお出しなせえ。それを束《たば》にして、がっちりとここへ並べて置
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