ロバート・オーエンという人が、それを実行しました、あなたと同じように同志を集めて、全く新しい一つの社会を作りました。プラトー氏は、ただ理想家だけでしたが、ロバート・オーエンは、徹底的に実行しました」
「そういう人が、最近、西洋にありましたか」
「ありました、ロバート・オーエンは、英吉利《イギリス》のウエールという所の山の中に生れた人です、子供の時は呉服屋の小僧などをして、それから成功して大きな紡績工場を持つようになりました、幼少から艱難《かんなん》をして、世の中を見たりして、どうしてもこれではいけない、ひとつ、模範の世界を作ってみるといって、自分の大工場を中心にして立派な模範の村を作り、一時、非常な評判になって、見に行く人が多くありましたが、上流の人、資本家の人が、オーエンの理想を好みませぬ、せっかくの理想が妨げられる、そこで、オーエンは、これは上流社会や資本家を相手にしていては駄目だ、働く人だけで自由な社会を作らなければならぬと言って、それには周囲のうるさい土地ではいけない、新しい天地で、さしさわりなく腕の揮《ふる》えるところでなければいけないといって、イギリスの自分の土地や工場を、
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