じと》りをして、岡田以蔵てすごいのと、ほかに三人が鬮に当っちまいましてな、こいつのような犬猿同様の奴を、刀で斬るのは全く刀の穢《けが》れだから、締め殺してやるがよろしい、締めるには行李《こうり》を締める細引がよろしい……と、わざわざ細引を買って来て、それで、こいつを取捕めえて締め殺したんだ。それごらんなせえ、その下にブラ下がっている細引が、まだ買立ての新身《あらみ》じゃあございませんか」
「何もかも、そう知り抜いていたんじゃあ、嚇《おどか》しにもならぬ」
 竜之助は呆《あき》れ果てたようなセリフで、またそろそろと薄尾花《すすきおばな》の中を歩きにかかると、源松が、しゃあしゃあとしてあとを慕って来ること前の通りです。

         五十

「時にあなた様のお宿許は、どちら様でございましたかねえ」
 轟の源松がまたしても、思い出したように、同じことを竜之助に向って問いかけましたから、竜之助がうるさいと思いました。
「まだそんなことを言っているのか、それは、こっちが聞きたいところだ、島原を振られて、京都の町の中を一晩中うろついたが、ついに拙者の泊る宿所がない、ようやくのこと月心院へたど
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