かけられると、道庵がまたムキになって力《りき》み出し、
「何だと。生意気なことを言いなさんな。こっちが降参したというのは、相手が処女だと見たから、処女性を尊重する意味に於て、しばし旗を巻いただけのものなんだ、それを逆襲して来るなんて、見かけによらねえ図々しい奴だ。それならば、こっちも天下の道庵だ、胆吹山の根っこで、乳臭い娘に、とっちめられて音を上げてしまったと言われちゃあ、末代までの名にかからあ。さあ、こうなれば女であろうと容赦はしねえ、矢でも鉄砲でも持って来な、月《つき》やくを流す薬が幾通りあって、子を堕《おろ》す手段が何箇条あるか、子を産んで間びく方法が幾通りあって、どういうふうに、どういう階級で行われてるか、洗いざらいみんな話してやる、さあ持って来な、矢でも鉄砲でも持って来な。だが、只じゃ答えねえぜ、こう見えても、こっちも商売だからな、只で秘伝を打明けるということは商売|冥利《みょうり》の上からできねえ――代を払いな、代を払いなよ、十八文じゃいけねえよ、その代価というのは、まずお前《めえ》、こっちの質問に答えることだよ。いいかい、お前がたずねるほどのことを、これから道庵が一切残ら
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