将勇士たち、みなわたくしたちに取入って、入道殿の御前をつくろわんと致しました。わたくしたちの一家|眷族《けんぞく》の末までも多分の恩賞がございました。都の浮《うか》れ女《め》は、せめてわたくしたちの幸福にあやかりたいと、名前までも祇一、祇二、祇福、祇徳などと争って改めてみたものでございます。氏《うじ》無くして玉《たま》の輿《こし》と申しまする本文通り、わたくしたちが一代の女の出世頭として、羨望《せんぼう》の的とされておりましたが、そのうち、加賀の国から、あの仏御前《ほとけごぜん》が出てまいりましてからというものは、わたくしたちの運命は、御承知の通り哀れなものでございました」
と言って、美人はここで声を曇らせて、面を伏せたようでしたが、また向き直って、
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仏も昔は凡夫なり
われらも後には仏なり
いづれも仏性《ぶつしやう》具せる身を
隔つるのみこそ悲しけれ
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それは悲しい調子に歌い出されて来ましたが、また急に晴々しい言葉になって、
「愚痴を申し上げて相済みません、栄枯盛衰は世の常でございますから、欺いたとて詮《せん》のないことでございました、
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