かねて打合せもあったのか、別段にこだわらずに、少年の提言の通りに事が運んでしまいました。往来にある屍体は、田の中へ叩き込み、そうして、六七名の者は、そのまま散々《ちりぢり》に姿を隠してしまいました。
 少年は、そのあとで、矢立を出して、さらさらと何か紙の表に認《したた》めて、それを取りかたづけた屍体の上に置いて、髪の乱れと、衣紋《えもん》の塵を打払って立つところへ、お角が飛んで来ました。
 お角と、右の少年とが、そこでしばらく囁《ささや》き合っていたようですが、これも格別のこだわりなく、少年はお角に導かれて、松林の中へ入りました。
 そうして、すすめられるままに、しつこい辞退もせずに、お角の乗った駕籠《かご》に乗り込んだのはいいが、つづいて同じ駕籠に、お角があいのりをしてしまったのは、事情はとにかく、駕籠屋が少し面食いましょう。
 だが、お角は女のことであるし、少年は小柄のことであるし、両人合わせたからとて、その目方は到底一人の力士を乗せたほどのことはあるまい……
 そこで一行の駕籠が、朝まだきの活劇を一幕残して、東海道の並木の嵐を合方《あいかた》に、大はまの立場《たてば》も素通りをし
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