次に、その噸数《トンすう》を計量し、次に乗組の人員、その国籍、機関の種類、出立点、行先、速力等を計算推量して、ついにほぼあやまりなく一つの結論に到達するに相達ない。
白雲では、そういう数字と、計算には頭が働き得られない。その直覚と、感激から来るところの結論は到底――
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この船のよるてふことを束《つか》の間《ま》も
忘れぬは世の宝なりけり
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というものに似た迄に帰着する。なあに、毛唐め! なる程機械力の優秀に於ては一歩を譲るかも知れないが、いよいよの時は「わが檣柱を倒して虜船に上る」までの事だ!
こうして、黒船を見送っているうちに、黒船の大きさも豆のようになる。やがて、波間に消えてしまう、そうすると海の波の大きさが浮き上って来る。見るべき焦点を失った時に、茫洋たる瞳がよみがえる――
あ、そうだ、黒船も黒船だが、さいぜんのあの人影は、あの決闘は、あの果し合いは――その結末はどうなったのだ。黒船であろうとも、白船であろうとも、船が海を往くことは尋常中の尋常である。それを、うっかりと見とれていたこっちが田舎者《いなかもの》! それよりも、た
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