あ、おあたり下さい」
 横に寝ていた者までが起き直って、おやじはそれに薪を加えました。見れば、大きな鍋で芋粥《いもがゆ》をこしらえているらしい。
「御免下さい、御同宿の方々はお賑《にぎ》わしいようですが、みんなで何人ほどおいでなさいますか」
 兵馬にたずねられると、村田が、
「全く珍しいことですよ、この温泉へ、こうまで顔がそろって冬籠《ふゆごも》りをしようなんぞは、白骨はじまって無いことでしょう。売れ出すと売れるもので、もうこれきりと思っていた後から後から、俳諧師の梅月君が来る、猟師の嘉蔵殿が来る、雪を踏み分けて貴殿というものが来られたかと思うと、そのあとを追うて、ただいま湯に行かれたあの二人の御仁……」
 村田は、歯切れのよい言葉で言いました。

         十二

「あなた方の御同勢は、すべて何人でございますか」
 兵馬から物おだやかにたずねられて村田が、
「われわれの同勢は左様――すべて五人になりますかな」
「みんな男の方ばかりですか」
「無論です、野郎ばかり五人揃って、越年《おつねん》をしようというんです」
「女の方もおいでのようですが、あれは、あなた方のお連れではござい
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