終わり]
と、余音《よいん》をことさらに長くひっぱって空嘯《そらうそぶ》いていましたが、そのうちになんとなく、自分も悲しくなりました。
 仏頂寺弥助は、しっかりと耳錠《みみじょう》かいながら、
「まだ、やってるかい」
「うむ」
 丸山勇仙がうなずいてみせると、面《かお》をしかめて、いっそう耳錠を固くする。
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「蘇子、愀然《しゆうぜん》トシテ襟ヲ正シ、危坐シテ客ニ問テ曰《いは》ク、何スレゾ其レ然《しか》ルヤ、客ノ曰ク、月明ラカニ星稀ニ、烏鵲《うじやく》南ニ飛ブハ此レ曹孟徳ガ詩ニアラズヤ、西ノカタ夏口ヲ望ミ、東ノカタ武昌ヲ望メバ、山川《さんせん》相繆《あひまと》ヒ、鬱乎《うつこ》トシテ蒼々《そうそう》タリ、此レ孟徳ガ周郎ニ困《くるし》メラレシトコロニアラズヤ……」
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「まだかい」
 仏頂寺弥助が渋面をつくると、丸山勇仙は、前と同じように首を横に振り、
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「其ノ荊州《けいしゆう》ヲ破リ、江陵ヲ下リ、流レニ順《したが》ツテ東スルヤ、舳艫《じくろ》千里、旌旗《せいき》空ヲ蔽《おほ》フ、酒ヲソソイデ江ニ臨《のぞ》ミ、槊《ほこ》ヲ横
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