その獄門台というやつが、あんまり有難くねえやつだが、栂《つが》でこしらえて、長さが二間の二つ切り一本、高さは六尺、そのうち二尺五寸は根になりまさあ、横板の長さが四尺に厚さが一寸、それを柱一本につき五|挺《ちょう》ずつ、つまり、十本のかすがいで足にくっつけ、その真中に二本の釘を押立《おった》てて、その下を土で固め、それへ人間の首をつき刺して、そうして、梟物《さらしもの》が出来あがるんだよ。それにも二人掛けと三人掛けがあって、二人掛けの方は長さが六尺、三人掛けは八尺……その側に捨札が立って、朱槍《しゅやり》と捕道具《とりどうぐ》が並ぶ、向って右手の横寄りに番小屋があって、そこへ非人が詰めることになっている、首の梟しは大抵三日二夜に限ったものだが、捨札の方は三十日間立てっぱなし……」
この辺で七兵衛は笠を取って、紐《ひも》を結んでしまい、
「お仕置場というやつは、大抵場所のきまったものだが、そのうちにも処成敗《ところせいばい》というのがあって、悪事を働いたその場所で、臨時に首を斬られるやつもあるのさ。そういう時には珍しがって、近郷近在が一生の話の種と、見なくてもいい奴まで見に来るものだが、
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