落そうとして、やっと食いとめながら眼をまるくして、室の一方を見つめます。
寝台の上に半分ばかり毛布をかけて、一人の若い女が寝ていました。
よく眠る家だとでも思ったのでしょう。前の少年は仮睡であるが、これはとにかく、休むつもりで寝台の上にいる――だが病人ではない、こうして、日中も身を横たえておらねばならぬほどの病人とは思えない。それほどにはやつれが見えない。あたりまえの若い娘、ことになかなかの美人である。それと、ねまきを着ているわけではないのだが、これは本式に寝台に横たわっているとはいえ、やはりうたた寝の種類に違いない。
そうしてみると、この国は、よくうたた寝をする国である。毎日一定の時間には、必ず一定の昼寝をするように定められているのか知らん、と、闖入者《ちんにゅうしゃ》は疑ったのではあるまい。思いがけないところに、思いがけない異性を発見したものだから、その好奇心が、極度に眩惑されてしまったものと見える。
だが、好奇心というものは、もとより事を好むものであります。事がなければ、そのまま消滅してしまうものですが、事がありさえすれば、いよいよ増長して、ついに、罪悪の域まで行かなけれ
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