かい》らしいものが、振りまいたように散乱しておりました。
 田山白雲は、物珍しそうに、わざわざひざまずいて、その子供のこぶしほどの大きさな根塊を、一つ拾い取って打ちながめ、
「何だろう?」
 会話の興味を中断して、白雲はその根塊の吟味にとりかかる。
 見慣れない小さなグロテスク、それも一つや二つならばとにかく、砂浜のかなりの面積の間に振りまかれたように、ほとんど無数に散乱しているものですから、白雲も、特に注意をひかれたようで、特に手にとって熟覧してみたけれども、その何物であるかは鑑定に苦しむ。ただ、ぬかごの形をして大きく、さつまいもに似てぶかっこうな、一種の植物の根塊であることだけは疑いないらしい。
 白雲は腰をかがめたままで、その根塊の一つ二つを拾い、しさいに打ちながめていると、駒井甚三郎は、立ちながら白雲の手元をのぞき込み、
「これはジャガタラいも[#「いも」に傍点]ですよ」
「え、ジャガタラいも[#「いも」に傍点]……?」
「そうです」
 田山白雲はまだジャガタラいも[#「いも」に傍点]を知らなかったが、駒井甚三郎はよくそれを知っている。
 ただ駒井がいぶかしげにそのジャガタラい
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