かけ》の身持ちなどを探らせる。お妾の方でも、それをまた逆に利用して、材料を提供する。そういう場合が折助の得意の場合で、時とするとそれを踏台に、折助には過ぎた出世をすることがあるのです。
 場合によっては折助が、士分の者の前へあぐらをかいてタンカを切るようなことがあります。また地道《じみち》の商人やその他の平民に向って、折助は士分面をして威張り散らすことがあります。そうして折助は、大手を振って手柄顔をすることがあります。
 誰も折助を相手に喧嘩をしたくないから、それで避けている。そこに折助存在の理由があるので、うまく利用すれば、また相当の使い道もあるのです。うまく利用するというのは、意気でもなく然諾《ぜんだく》でもなく、ただこれ銭《ぜに》。
 銭も現金でなければ決して彼等を動かすことはできません。大した金は要らない、一杯飲むだけの銭を現金で握らせさえすれば、その酒の醒《さ》めない間は大抵の御用はする。その酒が醒めてしまえば、別に注ぎ足しをしない限り御用をつとめることはしないのです。
 有為《ゆうい》の士を心服させることのできないものが、この折助を使用する。歴然《れっき》とした旗本でありな
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