。もとは相当の素性《すじょう》であっても、渡って歩くうちに、すっかり折助根性《おりすけこんじょう》というものになってしまいます。
折助の上には役割《やくわり》、小頭《こがしら》、部屋頭《へやがしら》というようなものがあって、それは折助の出入りを司《つかさど》り、兼ねてその博奕《ばくち》のテラと折助の頭を刎《は》ねるが、これらは多少、親分肌の気合を持っている。渡り者の折助に至って、はじめて折助根性がよく現われるのです。
彼等の仕事は、カッパ笊《ざる》を担ぐことと博奕をすることぐらいのもので、給金はたいてい二貫四百、一年中のお仕着せが紺木綿《こんもめん》の袷《あわせ》一枚と紺単衣《こんひとえ》一枚。とてもそれではうまい酒が飲めないから博奕をする、博奕をするのは性質《たち》のよい方で、性質の悪いのになると人の秘密をさぐり、それを種にうまい汁を吸おうとする。
折助に向って、これは内密《ないしょ》だがねと言って話をすれば、得たり賢しとそれを吹聴《ふいちょう》する。また人の内密、ことに情事関係などを探るにはぜひとも折助でなければならない働きがあるので、旗本の用人などが、これを利用してお妾《め
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