Aプラトン(〔Plato^n〕)によって唯心論的存在論にまで、体系化された。プラトンは現実世界と理想世界との対立を鋭く意識せざるを得なかったその世界観を、まず第一に感性界と超感性界との対立として組織立てた(二世界説)。感性界は物の世界であり、超感性界は観念―イデア―の世界である。前者は転変極まりなき世界であり、後者は永遠の世界である。前者は却って固有の形をもたぬ質料(後世の言葉で云えば)の世界であり、後者は固有の安定した形が成り立つ形相(エイドス―イデア)の世界である。秩序なき質料の世界は、彫塑的な形相によって初めて調和ある秩序を与えられる。そこに初めて、真と美と善の―価値の―世界が拡げられる。で感性界の事物は、超感性界のイデアに、則《のっと》らねばならぬ。現実の事物は、イデアによってのみ、存在することが出来る。存在の原理は、存在は、単なる存在ではなくて、観念・イデアであるということになる(Idealismus なる名は茲から出て来る)。
プラトンのイデアは併し、それが主観的なものでなければならぬことを少しもまだ自覚していない。イデアこそ却って世界の彼岸に存する客体であると考えられた
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