得ているような次第であった。一八六九―八四年間のジークブルク居住中、経済と哲学とに関して多数の論文を書き、Volksstaat, 〔Vorwa:rts〕, Sozialdemokrat, Neue Gesellschaft, Neue Zeit, New York Volkszeitung 等の諸誌に之を発表し、又多数の冊子を出版した。その主なるものは「社会民主主義の宗教」、「市民社会」、「国民経済」、「ハインリヒ・フォン・ジーベに対する公開状」、「無信仰者の信仰に就いて」等である。之等によれば宗教は社会民主主義の精神に基いて改革されるべきであり、又倫理学も社会的な基礎に立って研究されねばならない。一八八〇―八三年に亘って、二連の書信の形を有つ『論理学書翰、特に民主主義的プロレタリア的論理学』(〔Briefe u:ber Logik〕, speziell demokratisch−proletarische Logik)を書いている。之の後半はプロレタリア的見地から、経済学を取り扱ったものである。
 一八八四年三度渡米、ニューヨークに於てアメリカ社会党の機関紙『社会主義者』の主筆となる
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