vは太字]の Wissenschaftslehre のそれである。カントの先験論理学は彼の経験理論を一貫して、実は極めて精緻な意識の分析によって裏づけられている。之は先験論理学に対してカントの先験心理学の部分と呼ばれているが、ボルツァーノは之に反対して、徹底的に問題を客観的な観点へ持って行った。心理学的な表象に対しては論理学的に表象自体なるものを考えなければならぬ。之はそれ自身真理でも虚偽でもない。之が結成されて生じる命題自体にして初めて真偽の区別を生じる。真理も心理的な意識とは独立な真理自体でなくてはならぬ。こうした「自体」の世界は一般に意識からも形而上学的な実在からも独立な意味の世界に他ならぬ、とボルツァーノは主張する。
 ボルツァーノのこの客観主義を認識作用に照応する対象一般に適用したものは、マイノングの「対象論」であり、之を却って再び心理学に適用したとも看做されるのはF・ブレンターノやE・フッセルルである。後の二者によれば、意識作用の本質は、主観にぞくするにも拘らず対象を客観的に指し得るという点に存する。――この系統の論理学乃至論理研究は大体に於て反カント主義的であるが、カント
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