Iに分析すると云っても、社会は云うまでもなく自然とは別である。社会は物質的自然の歴史的な物質的な発展であるが自然自身とは異った発展段階に属する。それ自身の発展がそれ自身とは異った新たな性質を生み出すという、事物の歴史的発展の事実が、一般に唯物論的な弁証法[#「弁証法」に傍点]なのである。そこで社会の自然史とは、社会の弁証法的発展を想定して初めて意味を持つことが出来る。社会の自然史の分析方法は又、だから弁証法(形式論理[#「形式論理」に傍点]に対す)でなくてはならぬ。
歴史的社会の唯物論的弁証法的分析方法が社会科学の一般的方法であるが、注意すべきはこの方法の出所自身が、他ならぬこの歴史的社会という存在そのものが物質的で弁証法的であるということにある点である。唯物論的弁証法的方法の強みの一つは、この方法自身が事物の物質的弁証法的性質の避くべからざる結果だということである。この方法の強みは而も、歴史的社会の社会科学的分析に際して最も判然と現われる。
【社会科学の内容】 社会科学的分析によって明かになる主な点は、第一に社会の活きた動的及び静的な構造である。社会科学によれば、歴史的社会の基
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