も(又之に先立った名辞[#「名辞」に傍点]の分析も)その基礎[#「基礎」に傍点]を得ることが出来る。

 何が空間の性格であるか。
 一般に性格に就いて少しばかり補う必要を認める。性格が多くの特徴――これは又、代表的なる性質である――を代表する処の優越な(par excellence)特徴であることを吾々は茲に知った。或るものは如何なる性質に依るよりも、まず第一に[#「まず第一に」に傍点]、何にもまして[#「何にもまして」に傍点]、その性格を以て考えられなければならない。性格によって他の性質は代表され、支配され、併呑される。性格は優越性[#「優越性」に傍点]を有つ。机は読み又は書くものとしてその性格を持ち、今朝の新聞は刊行物としてその性格を持つ。それにも拘らず、机は之に腰かけ得る性質を有ち、新聞はそれで物を包むことの出来る性質を持っている。その上で書くもの読むものであるという机の性格と机の他の性質とは少しも互いに排斥し合わない、却って机はその上で書き読むことの出来るべき性格を有つが故に、又その上に腰かけることも出来る性質を持つであろう。性格は他の諸性質を排斥するのではなくして、之を代表
前へ 次へ
全124ページ中86ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
戸坂 潤 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング