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* カントは経験的空間(それは物理的観測の座標に外ならない)をば空間の複数を以て呼び、理念としての絶対空間に之を対立せしめた。故に 〔Ra:ume〕 はカントに於ても Raum ではない。――相対的[#「相対的」に傍点]空間と絶対的[#「絶対的」に傍点]空間との区別は多くの場合かかる経験的空間の問題として始めて起こる。
** 「空間と時間は実際には成立するものではない、ただ空間的なるものと時間的なるもののみが成立するのである」、云々(Brentano, Psychologie vom empirischen Standpunkt, Bd. II. S. 272 ―― F. Meiner)。
*** この問いはアリストテレスが之を一つのアポリアとして提出して以来屡々繰り返えされる(Physica, 209 a.)。
**** 「世界に於てあることに依って、空間はまず第一にこの空間性に於て見出される。かく見出された空間性の地盤に立って、空間そのものが認識への通路を有つことになる。」(〔Heidegger, Sein und Zeit, 1te Ha:l
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