》」とかの画《え》になりそう。
*
細君が指輪《ゆびわ》をなくしたので、此頃勝手元の手伝《てつだ》いに来る隣字《となりあざ》のお鈴《すず》に頼み、吉《きち》さんに見てもらったら、母家《おもや》の乾《いぬい》の方角《ほうがく》高い処にのって居る、三日《みっか》稲荷様《いなりさま》を信心すると出て来る、と云うた。
吉さんは隣字の人で、日蓮宗の篤信者《とくしんじゃ》、病気が信心で癒《なお》った以来千里眼を得たと人が云う。吉凶《きっきょう》其他分からぬ事があれば、界隈《かいわい》の者はよく吉さんに往って聞く。造作《ぞうさ》なく見てくれる。馬鹿にして居る者もあるが、信ずる者が多い。信ずる者は、吉さんの言《ことば》で病気も癒《なお》り、なくなったものも見出す。此辺での長尾《ながお》郁子《いくこ》、御船《みふね》千鶴子《ちづこ》である。
裏の物置に大きな青大将《あおだいしょう》が居る。吉さんは、其れを先々代の家主のかみさんの霊《れい》だと云う。兎に角、聞く処によれば、これまで吉さんの言が的中《てきちゅう》した例は少なくない。吉さんは人の見得ないものを見る。汽車の轢死人
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