がお》いぎりす紳士と。
靴をはいてるのが欧羅巴《ヨーロッパ》人で、跣足《はだし》で歩いてるのが印度《インド》人。天鷲絨《ビロウド》の骸骨頭巾は馬来《マレイ》人だ。
が、ほんとのコロンボは土人街にある。
まず市場。
果物市場。
パイナップルと青香|樒《しきみ》の雄大な山脈。檸檬《レモン》・檳榔樹《びんろうじゅ》の実・汁を含んだ蕃爪樹《ばんそうじゅ》・膚の白い巨大なココナッツ・椰子玉菜・多液性のマンゴステン・土人はこれで身代を潰すと言われてる麝香猫《ドリアン》の実・田舎の少女のようなパパヤ・竜眼・茘枝《ライチイ》・麺麭《パン》の実・らんぶたん――。
住民は、男か女かちょっと判断のつかない服装をしている。鬚のない顔に長い睫毛《まつげ》、頭髪をうしろに垂らすか、結い上げるかしているから、なるほど紛らわしいわけだ。そして、その家である。セイロン島の住宅は、すべて往来へ向って開けっ放しになっていて、形ばかりの椰子の葉の衝立なんかを仕切りに立ててあるに過ぎないので、店でも居間でも、おもてからすっかり見える。床屋がある。易者の店がある。高利貸、質屋、陶器師の土間、RAJAHのような魚屋の主
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