フ連続で、室内野外劇とでもいうべきものだ。衣裳と色彩と照明とでちょっと印象的な効果を出す。コウラス八百人、舞踊《バレー》二百人。すり鉢の底のような独特の舞台に約千人の西|印度《インド》扮装者が一時にあらわれる。見物《スペクタクル》といえば見物《スペクタクル》、幼稚といえば幼稚。第三幕の白人のくる場面は全然ないほうがいいと思った。このため喜劇におわっている。廊下では、片っぱしから扮装のままの役者に掴まって挨拶された。ほん物が検査に来たと思ったのだろう。
六月二十六日――コヴェント・ガアデンのロウヤル・オペラ。だしものは「ファウスト」。ユウジン・グウセンスの指揮。シャリアピンのメフィストフェレス。大礼装の紳士と淑女。私たちも礼装して自動車を乗りつける。それだけ。切符ひとり金二十五円|也《なり》。
六月二十八日――ロウヤル・ドルウリイ・レイン座。楽劇《レヴュウ》「芝居舟《ショウボウト》」。黒人声楽家と踊子。あめりか南部棉花栽培地方のはなし。わりに退屈。
六月三十日――皇太子《プリンス・オヴ・ウェイルス》劇場。「現場不在証明」。アガサ・クリスティの「ロジャア・アクロイド卿殺害事件」を舞台
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