り、いつ[#「いつ」に傍点]、どこでも[#「どこでも」に傍点]、何人も[#「何人も」に傍点]、きっと[#「きっと」に傍点]、そう考えねばならぬもの[#「そう考えねばならぬもの」に傍点]、それが真理です。
むずかしくいえば、普遍妥当性《ふへんだとうせい》と思惟《しい》必然性とをもったものが真理です。時の古今、洋の東西を問わず、いつの世、いずれの処《ところ》にも適応するもの、誰《だれ》しもそうだと認めねばならぬものが真理です。古今に通じて謬《あやま》らず、中外に施して悖《もと》らざる、ものの道理、それが、とりも直さず真理です。西洋の諺《ことわざ》に、「真理は時代の娘[#「真理は時代の娘」は太字]」という言葉がありますが、真理こそ、永遠の若さをもったものです。真理はまさしくいつの時代にも若鮎《わかあゆ》のように溌剌《はつらつ》とした若々しい綺麗《きれい》な娘です。創造し、活動して、止《や》まぬもの、それが真理です。けだし、永遠に古くして、かつ永遠に新しいもの、それが真理です。いや、永遠に古いものにして、はじめて永遠に新しいものだ、ということができるのです。真理といえば、真理についてこんな話
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