見ても[#「内から見ても」に傍点]、外から見ても[#「外から見ても」に傍点]、「仏教の根本思想」は、所詮この[#「所詮この」に傍点]「因縁[#「因縁」に傍点]」の二字[#「二字」に傍点]につきるのです。もちつ[#「もちつ」に傍点]、もたれつ[#「もたれつ」に傍点]という「相対|依存《いぞん》」の関係も、万物は移り変わるという「万物流転」の原理も、ことごとくみなこの「因縁」という母胎から生まれてくる真理であることは、すでに述べたとおりです。かかるがゆえに、人間の子釈尊が、仏となったことも、実は、この因縁の自覚にあったのです。しかもこの因縁の法を自覚した釈尊、仏となった釈尊が、その因縁の道理をば、自己の体験を通じて「教え」として説いたものが、すなわち仏教です。したがって仏教は、「仏陀《ぶっだ》の教え」とはいうものの、仏陀は自覚せる人間ですから、所詮、仏教は人間の教えです。神の宗教[#「神の宗教」に傍点]ではなくて、人間の宗教です。天上の宗教ではなくて、地上の宗教です。昔あるクリスチャンが、神さまは天上にいられると思って、ある日のこと、高い塔の上に登って、「神さまア、神さまア」と、大声で叫び
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