であります。
 しかしながら左様に迷った揚句、引き当てたその極楽の道も、さて行ってみないとわからないあるいは辛抱のしきれない、退屈なところかも知れません。蓮華の半座をあけて待っているというたくさんな美人達も三〇年間も坐り通していたので、足がお尻へくっついてしまって、立てないで皆籠の鳥の歌を合唱して泣いている、憐れな女かも知れません。しかしまずいい所だという宣伝に迷わされて来た罰だとあきらめて我慢をすることになるのでしょう。案外へまなくじを引いて地獄へ落ちた奴の方が内心喜んでいるかも知れません。逆さにぶらさがって落ちて来る女の裸体など見ては、われわれどもなら毎日感激してついには地獄の鬼に使ってもらいたいという気を起こすかも知れません。しかし私などは体格が駄目だから、身体検査で落第して血の池へ落されることでしょう。娑婆にいた時には貧血症だったから、さてここで血を飲んで大変立派な人とならぬとも限らない。まったく一寸さきはいつも判らないものであります。
 こう書いている私自身が、この文章を終わる一分前にパッタリ死なぬものとはいえません、まったく少し心細い限りであります。
 一寸さきは暗とはよく
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