《まおう》に任《まか》せてください。この世では記録にないほどの恐ろしい苛責《かしゃく》を受け、死後もまた地獄《じごく》におちて永劫《えいごう》につきない火に焼かれなくてはならなかったら!
俊寛 たとえ地獄の火に焼かるるとも清盛《きよもり》を呪《のろ》い殺さずにはおかないぞ。彼を火の中に呪い落として永劫に責《せ》めさいなまずにはおかないぞ。
有王 (耳をおおう)あゝ恐ろしい。仏様が主人の心をお静めくださるよう!
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沈黙。あらしの音が過ぎる。
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俊寛 有王よ。お前は都《みやこ》へ帰ってくれ。
有王 (驚く)ご主人様。何をおっしゃいます。
俊寛 お前はまだ若い。わしとともにこの島で朽《く》ち果てさすに忍《しの》びない。都へ帰ってよき主に仕え、世に出る道を計《はか》ってくれ。
有王 私は世をいといます。この島で一生あなたに仕えるほか何の望みも持ちません。
俊寛 都へ帰れ。都へ帰れ。
有王 私は死ぬまであなたを養い守ります。
俊寛 わしはお前にとっていい主人ではなかった。お前にな
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