《むねもり》の首は梟《きゅう》せられよ。維盛《これもり》は刃《やいば》にたおれよ。わしは清盛の女《むすめ》の胎《はら》を呪うたぞ。その胎よりいずるものは水におぼれよ。平家に禍《わざわい》あれ。禍あれ。平家の運命に火を積むぞ。平家の氏に呪いをおくぞ。たねのたね、すえのすえまで呪うたぞ。清盛よ、汝を地獄に伴いゆくぞ。(月雲を離れ俊寛の顔を照らす。月をにらんで)汝、僭冒《せんぼう》者よ。天の座よりおちおれい。(天に向かって唾《つば》を吐く。風のため唾ことごとく俊寛の顔にかかる。俊寛狂うがごとく)悪鬼よ。羅刹よ。妖魔よ。来たってわがまわりにつどえ。すべて汝らの族《やから》に属するものことごとく来たってわが呪いに名を署《しょ》せよ。わしは今わしの魂魄《こんぱく》を永劫《えいごう》に汝らの手に渡すぞ。おゝ清盛よ。奈落《ならく》の底で待っているぞ。(岩かどに頭を打ちつける。倒れる)
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有王 (登場)ご主人様。(うろうろ捜す)あゝどこにゆかれたか。あゝわかっている。わかっている。何をあなたが思いつかれたか! あゝ恐ろ
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