ゃいませんでしたもの。
僧二 まさか遊女と恋せよとはおっしゃらなかったでしょう。
唯円 けれど遊女だからといって軽蔑《けいべつ》してはいけないとおっしゃいました。
僧一 当流では妻帯をいとわないとはいっても、それはおもてむきの結婚をした男と女との事です。男女の野合をゆるすのではありません。ことに遊《あそ》び女《め》とかくれ遊びをするのが、いいか悪いかぐらいの事はわかりそうなはずと思います。
唯円 かくれ遊びをしたのはまったくいけませんでした。あやまります。もう二度といたしません。許してください。私はこのごろいつも考えているのです。けれどどのような男女の関係がいちばんほんとうなのかわからなくなるのです。あるいは野合のようなのが実はいちばん真実なのではないかと思われることもあります。
僧二 あなたには驚かされます。
唯円 私はあの女といっしょになるつもりです。
僧三 あの遊《あそ》び女《め》と?
唯円 はい。もう堅く夫婦約束をいたしました。
僧二 よくま顔でそんな事が言えますね。
僧一 あなたはとくと考えましたか。
唯円 はい。夜も眠れないで考えました。
僧二 そしてその結果がこの決心に到
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