いますが。
唯円 …………
僧三 きょうはどちらへお越しなされました。
唯円 木屋町のほうまで。おそくなりまして。
僧一 木屋町のどこに?
唯円 …………
僧二 お勤めを怠りなさるのももうたびたびの事でございます。
唯円 相すみません。(涙ぐむ)
僧三 気をつけてもらわなくては困ります。
僧一 まだお若いとは申しながら。…………
僧二 いや、若い時こそ精進《しょうじん》の心がさかんでなくてはなりません。私たちの若い時には、皆一生懸命に修業したものでしたよ。朝は日の出ぬ前に起きて、朝飯までには静座をして心を練りました。夜はおそくまで経を学んで、有明《ありあけ》の月の出るのを知らなかった事もありました。お勤めを怠るというような怠慢な事は思いも寄らぬ事でしたよ。
僧三 なにしろ今時の若いお弟子《でし》たちとは心がけが違っていましたからね。このように懈怠《けたい》の風《ふう》の起こるのは実に嘆かわしいことと思います。身に緇衣《しえ》をまとうものが女の事を――あゝ私はとうとう言ってしまいました。
僧一 いや言うべき事は言わなくてはなりません。きょうまでは黙っていましたけれど、いつまでもほっておい
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