どあんまりな事をおっしゃるのだもの。
浅香 私もそうだろうと思いました。
かえで つかみかかるようにして、頭からどなりつけられたわ。できるだけひどい言葉を使って。私はかまわないのよ。どうせ私はおかあ[#「かあ」に傍点]さんにかけたら虫けらのようなものですもの。なんと言ったとてしかたはないのだし、もうしかられつけていますからね。けれどおかあ[#「かあ」に傍点]さんはあのかたの事を悪く悪くはたで聞いていられないような事をいうのですもの。
浅香 唯円様の事もかえ。
かえで お銭《あし》を持たずに遊ぶ者は盗人も同じ事だって。あのかたの事を台所でおさかな[#「さかな」に傍点]をくわえて逃げる泥棒猫《どろぼうねこ》にたとえました。
浅香 まあひどいことを。
かえで 私はあまり腹が立ちましたから、いいえ、あのかたは鳩《はと》のように純潔な優しいかたですと言ったのよ。すると口ごたえをするといって煙管《きせる》でぶつのですよ。
浅香 ぶったの。
かえで えゝ。ここのところを力いっぱい。(ひざをさする)そしてもういっさい外出はさせないと言いました。
浅香 ひどいことをするものだね。あの人の荒いのはいつもの
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