囲繞《いにょう》して、珍奇な器具類が飾られてあった。縅《おどし》の糸のやや古びた、源平時代の鎧甲《よろいかぶと》、宝石をちりばめた印度風《インドふう》の太刀、磨ぎ澄ました偃月刀《えんげつとう》、南洋産らしい鸚鵡《おうむ》の剥製、どこかの国の国王が、冠っていたらしい黄金の冠、黒檀の机、紫檀の台、奈良朝時代の雅楽衣裳、同じく太鼓、同じく笛、大飛出《おおとびで》、小飛出、般若《はんにゃ》、俊寛《しゅんかん》、少将、釈迦などの能の面、黄龍を刺繍《ぬい》した清国の国旗、牧溪《ぼくけい》筆らしい放馬の軸、応挙筆らしい大瀑布の屏風、高麗焼きの大花瓶、ゴブラン織の大絨毯、長い象牙に豺《さい》の角、孔雀《くじゃく》の羽根に白熊の毛皮、異国の貨幣を一杯に充たした、漆塗りの長方形の箱、宝石を充たした銀製の箱、さまざまの形の古代仏像、青銅製の大香炉、香を充たした香木の箱、南蛮人の丸木船模型、羅針盤と航海図、この頃珍らしい銀の時計、忍び用の龕燈提灯《がんどうぢょうちん》、忍術用の黒小袖、真鍮製《しんちゅうせい》の大砲模型、籠に入れられた麝香猫《じゃこうねこ》、エジプト産の人間の木乃伊《みいら》、薬を入れた大小|
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