ら、森林の中を浪江と一諸に、話をしながら歩いていた。
「あれは何事でございますか! 若い乙女の身をもって、一糸もまとわぬ全裸体《まるはだか》で、あのような所におられましたのは?」
「止むを得なかったからでございます。……それにあの時ばかりでなく、従来《これまで》もああだったのでございます」
「尚よくないではございませんか。何のためにあんなことをなされるので?」
「お父上がせよと仰言《おっしゃ》いますので」
「私には伯父上の、覚明殿が?」
「そうして丹生川平から申せば、祭司であり長である怖い方から」

病める人々

 浪江の声は悲しそうであり、浪江の態度はおどおどしていた。
 が、茅野雄は突っ込んで訊ねた。
「どういう利益がありますので? あなたがあのように裸体《はだか》になれば?」
「はい、信者が喜びますそうで」
「信者? ふうむ、業病人《ごうびょうにん》達が?」
「はい、さようでございます。諸国から無数に集まって来た、業病人達でございます」
「何をあなたはなされるので? その不快な業病人達の前で?」
「ただ現われるのでございます。美しい清浄な女として。……」
「が、私には解らない! 
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