その駕籠についてその方へ進み、碩寿翁の乗っているその駕籠が、その方へ進んで行くところから、それをつけて[#「つけて」に傍点]その次の二挺の駕籠が、その方へ進んで行くのだと、こう云った方がよさそうであった。
進み進んで四挺の駕籠が、曠野から姿を消した時、白河戸郷の盆地の上の、丘の一所へ現われた。
そこから姿の消えた時には、盆地の坂を下っていた。
が、そうして四挺の駕籠が、白河戸郷へ到着するや、幾つかの事件が行なわれた。
衆を集める鐘の音が、回教寺院めいた建物から響くと、耕地からも往来《みち》からも家々からも、居酒屋からも、花園からも、大人や子供や男や女が、一度に鬨《とき》を上げて集まって来て、四挺の駕籠を取り巻いてしまった。
「誰だ誰だ! 何者だ!」
「神域へ無断で入って来た! 追い払ってしまえ! 虐殺してしまえ!」
「とにかく将監《しょうげん》様へお知らせしろ!」
「どんな奴が駕籠に乗っているのだ! 駕籠の戸をあけて引きずり出せ!」
郷民達が声々に喚いた。
と、その時一人の老人が、幾人かの郷民に囲繞されて、四挺の駕籠の方へ近寄って来たが、
「拙者は白河戸将監でござる。白河戸
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