ってでもいるように、細かく生白《なまじろ》く光って見えた。
(凄いの! これは! 凄い気魄だ!)
 物も云わなければ動きもしないで、茅野雄の動作と言葉とへ、注意を向けていた弦四郎は、こう思わざるを得なかった。
(正当に太刀打ちをしたところで、五分と五分の勝負になろう。小枝などを抱えていて、片手でうかうかあしらおうものなら、こっちがあぶない、仕止められるであろう。言葉をもって云いくるめようとしても、眩まされるような人物でもない。彼の云う通り小枝を放して、丹生川平へ逃げ帰るか、ないしは真剣に切り合うより、他に手段はなさそうだ。どっちにしても困ったものだ)
 弦四郎は処置に当惑した。
 しかしその時丘の背後《うしろ》から、今まで聞こえていた女達の悲鳴や、男達の喚き罵っていた声が、急にこなたへ近寄って来て、すぐに九人の荒くれた男が、若い女を一人ずつ抱いて、丘の陰から走り出て、こっちに走って来るのが見えた。
 丹生川平の若者達で、女は小枝の侍女達であった。弦四郎が小枝を奪ったのを習って、一人ずつ侍女達を奪って来たのであった。
 と、見て取った弦四郎は、しめた! とばかり心で想った。
「方々!」と
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